希望ヶ丘の人びと

亡き妻のふるさとに住む父子を描く感動長編

亡き妻の“ふるさと”――そこには、彼女と仲の良かった友だちがいて、 彼女のことを好きだった男がいて彼女が初めて恋をした人がいた……。 70年代初めに開発されたニュータウンに引っ越してきた父と子の、かけがえのない日常を描く感動長編。 主人公の私〈田島〉は、この春から小学五年生になる亮太と中学三年生になる美嘉とともに 「希望ヶ丘」にやってきた。ここは、2年前にガンで亡くなった妻・圭子の“ふるさと”であり、 今度の引っ越しは、脱サラして進学塾の教室長への転職を決めた私自身の再出発でもあった……。 いじめ、学級崩壊、モンスター・ペアレント、家族の死――あなたはいま、子どもたちにどんな「希望」を語れますか?



重松 清

あの日にドライブ

あの時違う選択をしていたら…。
過去を辿りなおした牧村が見たものとは?

元エリート銀行員だった牧村伸郎は、上司へのたった一言でキャリアを閉ざされ、自ら退社した。いまはタクシー運転手。公認会計士試験を受けるまでの腰掛のつもりだったが、乗車業務に疲れて帰ってくる毎日では参考書にも埃がたまるばかり。営業ノルマに追いかけられ、気づけば娘や息子と会話が成立しなくなっている。 ある日、たまたま客を降ろしたのが学生時代に住んでいたアパートの近くだった。あの時違う選択をしていたら…。 過去を辿りなおした牧村が見たものとは?



荻原 浩

異類婚姻譚

第154回芥川賞受賞作

「ある日、自分の顔が旦那の顔とそっくりになっていることに気が付いた。」――結婚4年の専業主婦を主人公に、他人同士が一つになる「夫婦」という形式の魔力と違和を、軽妙なユーモアと毒を込めて描く表題作ほか、「藁の夫」など短編3篇を収録。大江健三郎賞、三島由紀夫賞受賞作家の2年半ぶり、待望の最新作!



本谷 有希子

金曜のバカ

天然女子高生と気弱なストーカーの奇天烈な逢瀬の行き着く先は

天然女子高生と気弱なストーカーが繰り返す、週に一度の奇天烈な逢瀬の行き着く先は――?(「金曜のバカ」) ピュア過ぎてアブノーマルなヤツらが繰り広げる妄想と葛藤! ちょっと変でかわいい短編小説集



越谷 オサム

ブラバン

ほろ苦く温かく奏でられる、永遠の青春組曲。

一九八〇年、吹奏楽部に入った僕は、管楽器の群れの中でコントラバスを弾きはじめた。ともに曲をつくり上げる喜びを味わった。忘れられない男女がそこにいた。高校を卒業し、それぞれの道を歩んでゆくうち、いつしか四半世紀が経過していた――。ある日、再結成の話が持ち上がる。かつての仲間たちから、何人が集まってくれるのだろうか。ほろ苦く温かく奏でられる、永遠の青春組曲。



津原 泰水

拝啓、十年後の君へ。

タイムカプセルによって繋がる
迷える高校生6人の青春物語。

十年前に埋めたタイムカプセル。忘れていたのは、離ればなれになるなんて想像もしていなかった頃に交わした将来の約束。そして一つの後悔。嫌いじゃないけどドキドキしない、そんな曖昧な恋愛関係に悩む千尋。部活から逃げ出した元サッカー少年の冬弥。定時制高校に通う不良少年の優。慣れないギャル生活で息苦しい美夏。家から出たくない引きこもりの時子。そして小学校の頃に喧嘩別れした少女を、今も想い続けている耀。今の自分への手紙が、彼らの運命を少しずつ変えていく。



天沢 夏月

ゲームセットにはまだ早い

夢をあきらめない。大人のための青春小説。

クビを宣告されたプライドばかり高いエース、過去から逃れられない元プロ野球選手、夢と家族の間で葛藤するキャプテン…。ひとりの監督との出会いが、そんな問題だらけの社会人野球チームに奇跡を起こす。野球を知らない人にも120%楽しめる、大人のための青春小説!



須賀 しのぶ

風が強く吹いている

箱根駅伝を走りたい。
純度100パーセントの疾走青春小説。

箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。



三浦 しをん

あたり―魚信

「釣り」を通して、小さな奇跡が訪れる

「釣り」を通して、思い悩んでいる人たちに小さな奇跡が訪れる。 失業中の男が釣りをはじめたところ、さまざまな人間が集まってきて……。(「おいかわ 追河」) 同じアパートに住む男に釣りを教えてもらうことで、母子家庭の男の子がたくましくなっていく。(「らいぎょ 雷魚」) 交通事故を起こした上司から、嘘の証言を依頼されて思い悩んだ男は……。(「うなぎ 鰻」) イラストレーターの道を諦め、父の会社に入った男。希望の部署に配属になる前に会社を辞めた人間がいると聞いて、その男を訪ねていくと……。(「あゆ 鮎」) 自らの証言で犯人と疑われた男。その男との不思議な縁が、釣りを通して明らかになる。(「たなご」) 車から巨額の現金の入ったボストンバッグを持ち出した男。行き場のない男は、釣りをしていた老人のところに転げ込むが……。(「まぶな 真鮒」) 「釣り」をきっかけに変わっていく人々の気持ちの移り変わりを、巧みな筆致で描いた作品集。



山本 甲士

あと少し、もう少し

あと少し、もう少し、みんなと走りたい。

陸上部の名物顧問が異動となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師。部長の桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り練習をはじめるが…。元いじめられっ子の設楽、不良の大田、頼みを断れないジロー、プライドの高い渡部、後輩の俊介。寄せ集めの6人は県大会出場を目指して、襷をつなぐ。あと少し、もう少し、みんなと走りたい。涙が止まらない、傑作青春小説。「BOOK」データベースより



瀬尾 まいこ

index